【資産運用の5つのリスク】リスクを抑えるポイントは?
昨今、「人生100年時代」や「老後資金2,000万円問題」などのキーワードを耳にする機会が多くなり、誰もが資産形成について考えるべき時代になりましたよね。
資産運用を始めてみたいけど、どんなリスクがあるのか心配・・・と考えていませんか?
本記事では、資産運用に伴うリスクとそのリスクをできるだけ小さくするための資産運用の方法について解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
目次
資産運用の「リスク」って何のこと?
投資には、必ずリスクとリターンがあります。
リスクというと「危険なこと」といった意味合いで捉えがちですが、投資の世界では、資産運用を行うことで得られるリターン(収益)の振れ幅のことを指します。
一般的に、リスクが大きなものほどリターンが多く(ハイリスク・ハイリターン)、リスクが小さいものほどリターンが少なくなる傾向があります(ローリスク・ローリターン)。
そのため、大きなリターンを望むのであれば、それだけリスクが大きくなるということを覚えておきましょう。
資産運用における5つのリスク
リスクとリターンのイメージが掴めたところで、次に資産運用にはどのようなリスクがあるのか見ていきましょう。ここでは、大きく5つのリスクを解説していきます。
1.株価変動リスク
株価が上がったり下がったりする可能性のこと。株価は、社会情勢の変化や国内外の景気や経済など、さまざまな要因によって変動します。株式に投資する場合は、この「株価変動リスク」が常に伴います。
2.信用リスク(デフォルト・リスク)
株式や債券を発行している国や企業が、債務不履行になる(利息や元本などをあらかじめ決められた条件で支払うことができなくなる)可能性のことを指します。
3.流動性リスク
流動性とは、換金のしやすさのことを指します。
すぐに売ることができる金融商品であれば流動性リスクは高くありませんが、人気が薄く売買自体が少ない商品の場合は、流動性リスクが高くなります。
4.金利変動リスク
金利の変動が債券の価格に影響する可能性のこと。
一般的に、金利が上がると債券の価格は下落し、逆に金利が下がると債券の価格は上昇する傾向があります。
5.為替変動リスク
円と外国の為替相場の変動によって、外貨建て資産の円評価額が上がったり下がったりする可能性のこと。
購入時点より円安になると利息や償還金(債券が満期日を迎えたときに投資家が受け取る資金)の手取り額が増え、反対に円高になるとこれらの手取り額が減ります。
5つのリスクを解説していきましたが、これらはすべて確実に起こるということではなく、「起こりうる可能性」であることを念頭においておきましょう。
リスクを減らす2つのポイント
資産運用にはさまざまなリスクが伴いますが、これらのリスクを最小限に抑えるためには、「分散投資をすること」と「長期投資をすること」の2つが大事なポイントとなります。
分散投資をする
「分散投資」とは、資産を分散して投資を行うこと。
「卵を一つのかごに盛るな(Don’t put all eggs in one basket)」ということわざがあるとおり、次のような観点で分散投資を行うことで、リスクを最小限に抑えて安定的なリターンを目指すことができます。
時間の分散
毎日・毎週・毎月など決まったタイミングで定期的に投資を行うことで、価格変動リスクを上手く活用できます。
価格が低い日に買うこともあれば価格が高い日に買うこともあるため、これを繰り返すことで保有資産額は平均的な価格に落ち着きます。(ドル・コスト平均法)
地域の分散
特定の地域だけに資産を集中させるのではなく、先進国と新興国のようにあらゆる地域へ投資を行うことで、例えばある地域で災害や紛争、政治的要因などにより保有している資産の価値が下がった場合でも、他の資産でカバーすることができます。
長期投資をする
「長期投資」とは、数年から数十年にわたって金融商品を持ち続ける投資のことです。
長期投資とは反対に、短期間で売買を繰り返すデイトレードやスイングトレードなどは「短期投資」と呼ばれますが、短期投資と違って長期投資では、値下がりをしてもすぐに売却しません。
「値下がりしても売らないって、損をするのでは・・・?」と思うかもしれませんが、基本法則として、資本主義経済が継続する限り資本収益率は5%程度で成長していくため、長い目で見ると右肩上がりで運用することができます。
また、複利の効果を得やすいというのも長期投資のメリットの一つです。
「複利」とは、運用で得た収益を元本にプラスして、さらに運用で得られる利益のことを指します。
例えば、元本100万円を年利3%で1年間運用したとします。
すると1年後には103万円になります。この場合、3万円は運用で得た収益ですが、この3万円も含めて再び年利3%で運用すると、1年後には106万900円になります。
この900円は「元本+運用で得た収益」を運用したことで得られた利益、つまり「複利」です。
このように、複利効果を最大限活かすことで、雪だるま式に収益を増やすことができるのが長期投資なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「分散投資」と「長期投資」は、投資初心者でも利益を上げることができる再現性の高い投資手法です。
リスクをきちんと理解した上で、賢く資産運用していきましょう。